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やっぱりアメリカにないような珍しい物を探しに来るんでしょうね
だからアメリカに来ませんかとかね、ケニアに来てくれとか
だいたいこういう遊びの感覚になっちゃう
うちは創業でもう八十年以上たってますね、代々やってるから
私は自分のもっている技術を、なんかの形で表現するんでしょ
だから量産で安くってのは無理
んで、やっぱり職人であってよかったなあって
銀の笛って鳴るんですよ
その中で自分でいいなあって思ったのを出す
大人でもみんな職人が道具貸してくれたって喜んでる
こういう風に秤だけでもこうやって変わっていく
先生来るときはワイン自分で持ってくるんですよ

English interview

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やっぱりアメリカにないような珍しい物を探しに来るんでしょうね
あ、日本だけじゃないんですか? ただ、最近うち外人が来ることは来るんですけ ども、ただ感心して帰るんです。外国の品物って高いですよ。高いし、日本の場合だ と純金とか純銀とか、どのくらいの質の金だとか銀だとかでなく、別の意味で表示し ているんですよ。外国の物ってのは後ろにいろんなマークが入ってますね。日本のも のはちょっと分かりにくいですね。純銀ってここに打ってありますね。あと、これは 私の光明(こうめい)っていう刻印なんですけど、仕事の方の号なんですよね。こう やって見せてるのは日本流なんですよね。だから、日本人が見れば、ああこれは純銀 でできてるんだな、純金でできてるんだな、こういう人が作ったんだなって分かる表 示なんだけど、外国のものはまた違った表示らしいですよね。向こうの、日本でいう 美術学校とかの人が来るの。教授とか。日本でどういう風な仕事をやってるのか、訪 ねてきて、仕事を見てて、ああやっぱりうちの方と同じだなあ、なんて。ただ、日本 人は細かい所をいろいろやるけど、向こうはある程度機械でやるものが多い。だから 日本人てのは、その人にもよるんだけど、仕事によっていろんな道具があるところが 違うかなと思います。外国の教授だと、ほとんど仕事の専門的なことばっかり聞くん ですよ。どういう道具を使ってるとかね、ここんとこどうやって叩くのかとかね。ま るで探りにくるみたい。うちの方は探られたって別にどうってことない。やっぱりア メリカにないような珍しい物を探しに来るんでしょうね。

だからアメリカに来ませんかとかね、ケニアに来てくれとか
(これは?)ぐい呑みです。ぐい呑みってのは、普通だいたいこういう形をしてるも のなんですよ。ただ展覧会だとかだと、自分の竹の図案を入れて。(おかみ)これや めましょうよ。(親方)え、やめましょうって?(おかみ)これ日本の人はみんなや ってるから。出すならこういう感じ。(親方)だけど、量産出来るものの方が買いや すいんじゃないかな?(この兎の餅つきは箸置き?)箸置きにしては高すぎるんで、 置物としても使えると。箸置きなんてのはふつう何千円のもんですよね。(これ何万 円?)箸置きと思って使いこなせないから、だから逆にこういうのケース入れて置物 にして眺めるとすれば、買うんじゃないかと。(なぜ作った?)ほら、おたく若いか ら分かんないけど、私らが子供の頃ってのは親がよく、月のあばた、クレーターがあ るでしょう? あれは日本人が見て兎がお餅をついてるって言うんで、そういう表 現の仕方ってのは子どものころ聞いてるから、そういう表現っとかってね(笑)。こ れは去年、台東区の催し物で、たまたまそこに外人が来るから、河内さんこれ実演や って見せて下さいよって区役所で言うから、やったわけですよ。そしたら外人は、こ れはどういう意味なんだ? って。日本は月の中のクレーターをこういう風に表現 するんだって言ったら、そりゃおもしろいってね。いや買わないですよ。ただ感心し て「ああ、古代からこういうのが日本ではあるんだ、面白れえな」って。(面白 い?)面白いってのが、外人は多いですよ。だからアメリカに来ませんかとかね、ケ ニアに来てくれとか。そんなの簡単に行けるわけないって!。そんで名刺くれたりな んかするけどね。なんかあるとまた来るんですよ。(河内さん兎が好き?)好きでも 嫌いでもない。ただなんとなくね。年に何回かどっかでやってくれとか、つうとね、 自分流に細かいものとか、細工する。で、こういう物はいきなりやっても、銀器屋さ んがやると泥臭くなっちゃうんですよ。宝石屋さんじゃないし。いろんなものいじっ てくうちに、だんだん様(さま)になっていって。そのために、色んなコンクールに 出品してみたりね。伝統工芸作家の展覧会、出してみたり。いろんな事やってるんで すよ。それでだんだんこういうな物を作れるようにはなってきたんですよね。だから 年がら年中やってるってわけじゃないんですよ。これいい、ちょっと面白れえなあっ てっと 少し、一点じゃあれだから、だいたい十点とか二十点ぐらい、ある程度こさ えとくわけですよ。だからってそれ以上やっちゃうとマンネリになって、飽きてく る。それで違ったものを作ることになる。

だいたいこういう遊びの感覚になっちゃう うちは銀器屋さんっていってもすごく変わってる。
だいたいこういう遊びの感覚にな っちゃう。だからうちの親父が生きてたら怒りますよ。うちの親父は正統派だから ね。こういうことやっちゃ。(この兎を撮影していい?)ええ、そうですねえ。(こ の水滴はかたつむり?)そうかたつむり。(この香炉はてんとう虫?)ええ、これは だいぶ前、平成七年にコンクールに出して。まあ一応、自分のイメージってのも書い ておいとくわけよ。そうすると審査する側が、この人はどういうイメージでこさえた かってのが分かる。わたしの場合、昔から日本にある香炉を現代的な感覚でをこさえ て、この中に、最近のハーブとかを入れて香りを楽しむのが・・・。香炉っていうと 古くさいと思うけど、私だったら現代的な香炉だったらそういうものに使うようにし たいなって、そういう風に書くわけです。

うちは創業でもう八十年以上たってますね、
代々やってるから うちは創業でもう八十年以上たってますね、代々やってるから。(そうすると?)え え、二代目で、わたしそのものはちょうど今年四十九年目なんですよ。(歳は?)六 十七。(二十ぐらいから始めた?)うん、そう。実際にはね、私ぐらいの年齢の人は みんな学校行きながら親の手伝いとかしてるから。十五、六でお使いなんかやってる わけですよ。(ほとんど銀器?)そうですね。ええ。あとは合間に、うちの親父って のは職人であり作家でもあったんで、一緒になって伝統工芸展でやるとか。作家は作 家のまた違ったものがあるから、別の勉強するわけですよ。んで、そういうものをま た、こういうとこに取り入れていくんですよ。職人さんがちょっと分からない作家の 技術をある程度勉強して、それをこっちの方に取り入れるとかね。で、展覧会応募し てみれば、少しは自分の仕事の幅が広くなるかなと思ってね、ええ。でも職人が作家 の展覧会でやるときは、そういう風に切り替えるから、なかなかそこが難しいですよ ね。だいたい自分は職人だから、どっちかというと伝統的な技術心的なものをかなり 評価するから。まあ、何回か入選して、いちおう正会員にはなってる。4回入ると ね、正会員の証書を貰えるんですよ、自動的に。(日本工芸会は作家と職人が集まっ てる?)いや、ほとんど作家の人ですよ。

私は自分のもっている技術を、なんかの形で表現するんでしょ
うちのは緞金っていって、こういう中にさらにこういう加色するわけですよ。(色を つける?)ええ、例えばこれはね、ここの吊りの部分が四分一(しぶいち)っていう 地金なんですよ。銀とか銅とか、それから金とかを合わせて合金したのが、いわゆる 四分一っていう地金なんですよ。銀とちょっと色合いが違うんですよ。(四分の一銀 が入っている?)ええ、その中に金を多少入れると、また同じ四分一も色が違ってく る。でそれをみなさん作家の方はいろんな表現をする、人によって。だから普通の人 が見ると、どうやってこさえたのかななんて・・・。私は自分のもっている技術を、 なんかの形で表現するんでしょ。特に金工ものってのは、陶器と違ってね、叩いて形 を作るだけじゃなくて、そこをどう表現するかってえと、陶器と違ってすっごく時間 もかかるしねえ、固いから、やらかく表現するっていうと、こういうような仕上げを してみたり、出来た品物にまた別の地金を打ちこんでいったり、そういう、これでも か、これでもかっていう自分の技術を表現するでしょう? だから聞いてみりゃす ごいねって思いますよ。(大学の先生でもやりながらでないとなりたたない世界?) こういう仕事はね、大変ですよ。こういうことやる時は作家の気分にかえんなきゃい けないから。でも実際にこうやってこさえても、まだ職人の気分がかなり入ってんな って言われれますけどね。(でもデザインがいい!)そう、やっぱりデザインを相当 重視する。(緞金っていうより彫金みたいな?)そう、だから緞金をやっているかた も、彫金をやっているかたも勉強してますよ。

だから量産で安くってのは無理 これは通産省で日本のものっていって外国のどっかに紹介したんです。
(こういう目 の槌がある?)これは機械で。だから量産。でもやっぱり自分の家で叩いたものと違 っちゃう。こればっかりやってるといいんだけど、自分で手作りでやってると・・ ・。だから量産で安くってのは無理。これ、やめましょ。やっぱりお客さんだって分 かるからね。なんでこう値段が違うんですか?って。(その葉っぱの茶托きれい!) うん、展覧会で最高評価だったんだよ。(こういうデザインは自分で考えて?)え え、でも難しいですね。自分がいいと思ったってねえ。人がいいと思ったら出来ない けど、自分でいいと思えりゃなんでもいい。(自分でいいと思うしかないのでは?) ただ売れなきゃ困るけどねえ。(自分でいいと思わないのが売れるのも困るので は?)そう。

んで、やっぱり職人であってよかったなあって ある程度、世の中に認めてもらうとする、
認めてもらうってのも変な言い方だけど、 自分を世の中にピーアールするには展覧会に出て、入選するだけじゃなくて、賞をと るとかね。で、皆さんに見てもらうのも一つのやり方ですよね。そうじゃなくて逆 に、普通の物をデパートに持っていって、並べて売って、お客さんに見て貰うのがピ ーアールかもわかんないし。みんなそれぞれいろいろ考えてやってんでしょうね。う ちの親父も昔日展やってて、日展の始まる頃の古い本があるんですよ。(どう?)今 のと全然違う。今のほうが難しいっていうより抽象的、表現の仕方が。ちょっと見て も、ああこれは急須だなとか、これは紅茶のに使われるとか、そういう風にわかるん じゃなくて、抽象的なものが多いですよ。そこにテーマをもうける。作家が分かれ ば、一般の人が分かんなくたっていいって。(親方は職人? 作家?)私はやっぱ り職人ですよね。(職人は日用品を作るのでは?)そう。ただね、日用品でも展覧会 に挑戦すると、デザインとか、いろんな面で勉強になるし、それをまた自分の生活用 品にとりいれると物の作りとか表現が違ってくるんじゃないかなっていうのが、あた しの考え。(何年やっても新しい発見があっておもしろい?)まあかっこよく言やあ そうだけど、なかなかね。難しいですねえ。(でも仕事は面白い?)うん、こうやっ て何十年もやってってるとねえ。若い頃は、今の世の中でこんなこと古くさいなあっ て思ったけど、割り切って一生懸命やってるとね、けっこう自分の品物をいろんな人 が見て素晴らしいって賞賛得たり、買って「おたくの使いよかったよ」って言われた ら、一番いいですもんねえ。んで、やっぱり職人であってよかったなあって。

銀の笛って鳴るんですよ さっきの重いぐい呑みあるでしょう?
あれに合うちろり(銚釐:酒を暖める器) を、こしらえてくれないかって。ただ普通に模様打ったんじゃ面白くないからね、楽 しんでやった方が。こういうのどうかねなんて言ったら、こりゃ面白いわねって。な んか面白いでしょう? これで二合ぐらい入る。あとね、たまにこういう笛を・・ ・。銀の笛って鳴るんですよ。うん、金属製の音だから。サッカーなんか金属の笛使 ってね。これ石もなんにも入ってない。でこうやってね。(ピー)(ほんと!)これ 昔こさえたものだけど、どうやってこさえたんか忘れちゃった。(でも値段が高い 笛?)でもあんまり高くちゃあ、ね。(地震の時に笛あるといいって言うけど?)こ れ金属だからすごく高い音すっけど、ああいう時はやっぱり安いのでいい、安いので 十分だよ。

その中で自分でいいなあって思ったのを出す なんか自分で、鉛筆でこうやっていろいろ考えてるんですよ。
そうすっとまた、出来 上がりがぶあっと。(これは柿?)二個こさえたんですよ。金銷(け)しっていっ て、金を焼き付けるんですよ。そして展覧会で入選したんですよ。で、その時に一つ じゃあれだからって二、三個こさえてるんです。その中で自分でいいなあって思った のを出す。べつに壊すわけじゃないけれども、またイメージが変わってくりゃ、なん かつけ加えて。(おいしそうな柿!)なんか年中遊び。「河内さん遊びが多いいね」 って。私はだいたいこういうの、多いいんですよ。(面白い!)さっきのは竹のぐい のみでしょう。今度は花瓶なんか面白いなって、先月こうやって。で、これ蝸牛(か たつむり)ね。蝸牛はふつう紫陽花(あじさい)なんてなっちゃうと面白くない。紫 陽花とは決まらないよって。お茶やってるかたに見してみたらね、花瓶の花ってのは こういう風に曲がるから、こっちが正面になりますよって。そういうことは聞くんで すよ、ええ。なんでもかんでも自分流っていうと、やっぱりお花の先生とか、実際に 使うとこうですよって言うから。じゃあ蝸牛もこっちにつければね、こっちが正面に なるからいいだろうって。分かんない時はそうやっていろいろ聞いてみるとね。(こ の竹のぐい呑みもこの辺の作りがとってもいい!)ああ。そういうの分かっていただ くとね、ありがたい。(洒落てるところがいい!)洒落とか、遊びとか、そういうと こは生活がかかってるから、売れるものを作らなきゃ。でもこういうの喜んで買って くれる人がいるからね。ただ、こういうやりかけもあって。途中でわかんなくなって ね、やめちゃうんですよ。こうやって図面書いてみるとね。書いてる時は面白いなっ て思っても、だんだん見てると、なんか古くさいなってさあ。(しばらくたつとまた 面白くなる?)そう、そういうもんですよね。おくと、逆にこれがよくなっちゃった りねえ。意外に人っつうのは人の物を、出来ちゃったからいいやって、それなりに見 ちゃうからね。やっぱり自分がこれでいい!っ、これでいこう!っていうと意外に通 じるものがありますね、うん。

大人でもみんな職人が道具貸してくれたって喜んでる
最近、地方の中学生がグループで見学に来ますよね。だんだん増えてきたんで、いく らかお金貰った方がいいんじゃないかって、わずかでも。でなくても何時間もすごす んだからね。そうかって商売じゃないんだからそうたくさん貰うわけにもいかないか ら、一人千円だとか。かえってそうした方が見学するほうも一生懸命になるんじゃな いかって。子供からじゃなくて学校から貰うって風にしてねえ。でも年間に十校ぐら い来ますよ。新潟とか関西とか、名古屋。ここでビデオ見せて実際にやらせるんです よ。そこに箱がありますよね。あん中開けるとね、出してもいいけど、一枚板からこ ういうものができるまでの工程がやれる。それをデパートで実演する。するとお客さ んが「その一枚板でなんでそんななってくんだ」ってんでね。それやるとすごく人気 がね。それやるとね、こういうもの買ってくんだよ。んで、子供はそうはいかないか ら指輪叩かせる。箱ん中には、いろんな指輪の模様打ちの道具があるんです。(作っ たのは自分で持って帰る?)そう。磨くとね、ぴかぴかんなって。で、サイズはうち で調整してあげなきゃいけない。そうすると十五分とかね。そうすっとデパートだと 千五百円から約三千五百円ぐらい。子供だからねえ、じゃあ千円でやるかあなんてん でね。うちでこうやって溶接しといてあげるんですよ。で、叩いて、最終的にやすり かけて。子供に磨かせたり。(やるのは仕上げの段階?)うん。面白いですよ。(親 方は親切!)大人でもみんな職人が道具貸してくれたって喜んでる。普通は貸さない でしょ? で教えてあげる。こういう模様出すんだったらこの金槌使うといいです よって言うと、やってますよ、じゅうぶん。

こういう風に秤だけでもこうやって変わっていく
金槌(かなづち)ってのはね、一応親の代からかなり本数は。昔はこれをみんな自分 でこさえるんですよ。ある程度鍛冶屋さんにこさえさせたものを自分に使いやすいよ うにこしらえるわけですよ。こういう昔っから伝わる、うち独特のかなづち。これな んて江戸時代のですよね。ここのみんなその時代の。ありがたいと思いますよねえ。 こんだけ道具がこうやって、何十年かけて揃ってんだから。こういう秤(はかり)で 物を量る。いわいる匁秤(もんめばかり)っていうんですよ。次がグラム。それが今 度は、金なんか量るときはデジタル。こういう風に秤だけでもこうやって変わってい く。これだったらもう一目瞭然でパパパッとでるから、こっちではかった方が早いな あなんて、こうなっちゃうもんねえ。特に金だとこれではからないとね、正確な…。 (その秤は単価入れてかけ算してくれない?)(笑)

先生来るときはワイン自分で持ってくるんですよ
(銀器を使う注意は?)ん? 銀ってのは反応しやすいんですよ、薬品やなんか に。だから毒物を調べるのには銀はすごくいいって。(おかみ)使うかたが気になさ るんですよね、手垢をつけたままにすると黒くなるって。(親方)そう、その部分が やっぱり変色する。(おかみ)使ったら簡単にふいてね、やらかい布でこういう。そ れであとビニールの袋に入れて、空気にふれなければ。で、毎日使ってる分にはなん ともないです。こういう指輪なんかでも、もうお漬物でも、何しても、使ってる分に はなんとも。(親方)このグラスなんか冷たいのね。(おかみ)冷たいですね、いつ までも。(ほんと!)(おかみ)時間いっても、冷たいですねえ。ワインの映りがま たきれいなんですよ。(親方)そう、ワインね。(おかみ)先生来るときはワイン自 分で持ってくるんですよ。(それおかしい!)最初ビール飲んで、「あ、僕の持って きたワイン」って言うんですよ。で、ワイン飲んで。で、またお酒飲んで。(親方) ただワインってのはなんか決まりがあるんですよね。日本のお茶の世界と同じで、高 さとか口径とかいろいろありますよって。まあなんだっていい。酒飲まない人には ね、銀はウーロン茶がいいなあと思いますね。(おかみ)で、厚いこちらのですと、 お茶もいただける。(親方)玉露だとね、すごく銀はいいって言いますね、ええ。玉 露だと、ほら人肌っていうんでだいたい四十度ぐらい。今車おいたでしょ、あそこ。 そこの崇善寺さんってのはうちの品物よく買ってくれるんですよ。あそこにもよく取 材の人がくるんですよ、うちで納めた湯沸かしを。(おかみ)ちゃんと炭で沸いて て。それで座ったまま檀家のかたにそのお茶をね、そこで淹れてあげる。(それは贅 沢!)なかなか、でもいいですよ、昔の火鉢。(おかみ)湯飲みも沢山、清水焼きで 買ってきたんですって。湯沸かし、もう三十五年になりますね、使ってる。(親方) 昔、日本があった。そういうような時代があったから、崇善寺さんはそれでやってる んですよ。京都からわざわざお茶取り寄せてね。そういうの使ってくれてるとやっぱ りありがたいなって思いますけどね。(おかみ)若奥様ね、もう一つ欲しいって言っ て、そんな贅沢しないでくださいって言われたって。今おこづかい貯めてるって、早 くためて下さいっていったんですよ。


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