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金製品は毎日値段が違う
値段は半分から三分の一
始めたのが遅い
東京には七つ
金製品の場合は倍くらいの加工料
息子はコンピュータの会社に勤めてた
若い時からやらないと伸びが無い
一歩先に進んで行かないと
いかに軽く薄く作るか
三万も四万も出して若い人が買う
「あられ」がうちのいちばん売り
金イオンでお酒が変る
八十になっても現役
銀製品使う家庭はレベルが上
本職は銀?
どこでもどうしょうもない注文が来る
これには何も毒物がありませんよ

English interview

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金製品は毎日値段が違う
今は本当に好きな人にしか金は出ないんですよね。しかも仏具です。仏像は鋳造ですが、うちは板から作るものが主で、お鈴(りん)だとか、あと蝋燭立てとか、線香立てとか、そういったものですけどね。今、金の材料の上がり下がりで需要がすごく変化するんですよ。ここんところも何ヶ月も前からぐんぐん下がってますから需要がもう今はいちばん、とくにお盆だとかお彼岸に入っているんで、こういう注文っていうのはけっこう多いんですよ。(商品の売値も相場で変る?)毎日値段が違います。それはお客さんのほうがもう納得して。(銀は?)多少ありますけどね。

値段は半分から三分の一
以前はこういうコーヒーセットが出たんですけどね、今はほんとに特殊に、外務省で海外の大使館だとか公使館は全部この形のを使っているんですよ、うちから行ってるんですけど。だから外国だとこういったものが間違い無く出ると思うんですけどね、なかなかまだ日本から表へ持って行くってことは、あんまり無いんですよね。実際にはまあ、はたしてヨーロッパでどうかなって思いますよね。むこうのデザインとかそういうものと太刀打ちしてやっていくんですから。これから面白い分野と思うんですけどね、こういったものが向こうで出まわればね。なかなか目につく機会がないもんですからね、日本のものは。日本に来た外国人が買って行くぐらいなもんですからね。(値段は日本が安い?)そうですね、半分から三分の一ぐらいですね。(物価の高い日本がなぜ?)向こうは高すぎるんですよね。要するに外国の会社の品物はものすごく高いんですよ。機械である程度、プレスやなんかで出来ちゃうものは、機械がいいものとか型がいいものがあれば外国の場合、安くありますけど、手でやるってことはもう、ほんとに職人もいないし、一個作りのものっていうのは高いですよね。(手作りだから高い?)銀製品自体の需要っていうか、価値っていうのが日本とぜんぜん比較にならないぐらい、向こうのほうがありますからね、ええ。(向こうは職人が少ない?)いや、職人は多いんですよヨーロッパは、イギリスにしてもフランスにしても。だけども、土地でもなんでもそうですけども、活性化されてると値段もぐんぐん上がっていくんですよね。日本の場合はそう品物が動かないので、値段が逆に下がることはないんですけども、そのまんま停滞しちゃってますから。外国の場合は年中品物が動いているんで、値段も上がって行くんでしょうね。(銀は日用品?)向こうはまったく普段の生活で使ってます。日本ではデパートなんかで展示していても、銀は黒くなるのでって敬遠されることが多いんですよ。ところが外国の場合は、当然毎日使っているものですから、黒くなっているひまがないんです。銀は使っていれば黒くならないんですけどね。使わないで、そのまんま仕舞い込んでしまうと黒くなりますでしょう? そういうことで、日本では銀食器がふだん家庭の中でほとんど見当たらないっていうか、せいぜいスプーンぐらいですからね.

始めたのが遅い
(銀製品は石黒さんの代から?)いえいえ、私の父親からです。(もともとこの場所で?)いや最初は埼玉県の浦和です。(ここに来たのは?)もう四十五年ぐらい前です。(お父さんかに教わった?)はい。教わったというよりは、始めたのが遅いんです、私が大学出てからですから。ただ、仕事はもうほんとに手伝わされったいうか、学生の頃から。それを入れれば相当、経験は長いですけどね、実際には学校出てからこの会社に入って仕事をやるようになりました、はい。

東京には七つ
(名刺の東京銀器って何?)伝統工芸品です。国の指定を受けてるんです。たとえば西陣織とか、博多人形とかと同じように、東京銀器もまったく同じレベルのもんなんです。(作り方も規定される?)あります。合格した品物はマークを付けるわけです。全国でいま百三十ぐらい通産大臣の指定を受けています。東京には七つしかありません。昔は和風のものが、生活様式もそうですけどね、床の間があって、座敷で、長火鉢があってっていう感覚の生活をしてたから、出たんですけどもね。今はもうほんとに、そういう座敷も無いし、床の間も無いしってことで、なかなかよっぽどの所じゃないと、使うことがないですよ。ですから、さきほどの東京銀器っていうのは、その一つの基本って言うんですかね、伝統工芸の技術っていうふうな捉え方ですね。

金製品の場合は倍くらいの加工料
(金と銀は作り方が違う?)やる工程はほとんど同じですけども、材料が高いっていう部分で、多少その扱い方が丁寧にっていうか、気をつけるぐらいで、あとは両方とも金属ですからね、だいたい同じような性質ですよね、金と銀はね。まあ、細かい部分ではいろいろありますけどもね。その代わり、同じ物を作っても金製品の場合は倍くらいの加工料を取れるっていうことで。ですから銀だけやってたのと、金だけやってたんじゃ、もう倍以上の収益が違いますね。ただ、さっき言ったみたいに、銀は出ないんですけども、職人展なんかやる場合は東京銀器としてやりますから、そういう場合は展示をしなけりゃなりません。今も何箇所か品物が行ってますけど、そんなに在庫が無くても、商品の注文が出るんなら別ですけど、そんなに出ないわけで。金製品の場合は、とても在庫なんて持てませんので、ほとんどは注文を受けて製品を出すっていうことです。本当は銀でじゅうぶんやって行けなければいけないんですけどね。

息子はコンピュータの会社に勤めてた
(職人さんが居る?)ええ。仕事場はきょうは五人かな。きょうはちょっと息子がね、居ないんだけども、別の所で、そちらは機械だとか別の設備があるんで、そちらで大量に通信販売できるものをやろうということで、やってます。息子はコンピュータの会社に勤めてたんですけども、何を思ったのかある日突然この仕事やりたいって言い出して。(うれしいことでは?)みんなそうですね、すだれ屋さんも、桶屋さんも、みんな息子さんは大学出だものね。みんなそういうふうに戻って来る。だけど、何ていうんですかね、いまうちに二人若いのが居ますけどね、それもほかに勤めたりしてて来てるんですがね、あんまり組織が大きすぎて、物を作ったりいろいろやってみたんだけども、ほんの一部だけでしょう? ほんとに自分でやったっていう感覚が無いんですよ。それで、手の中でこう、できるものをやりたいっていうことで勉強してるのも居ます。(現状で職人さんを雇うのは難しいのでは?)実際にね、そう思いますよ。一人でやってるほうがはるかにいいです、ええ。人が居たらもう、ほんとに大変です。(教える意味でも?)教えるっていうよりは、やっぱり払うほうが大変ですよね。(笑)今これだけ景気が悪いときだから、手が切れないように仕事を、しかもそれで収益上げなきゃなんないわけですからね。自分で一人でやってれば、収益が無かったら貯金をするのを少なくすればすむけど、もう待った無しで・・。(お宅は会社組織?)ええ。それでうちの父親のときの弟子がそのまんま三人居るんですよ。もうみんな年配で、みんな高給取りですからね。それはもうほんとの職人。二人若いのはたぶん、あと何年かすれば独立するつもりで入って来ていますから、ほんとはもうジャンジャン独立してもらって、そして下仕事出して、やってもらうのが一番いいんです。それが一番の理想なんだけど、居やすいのかなんだか知らないけども・・・。一番古いのがもう七十三か四なんですよ。(サラリーマンより作るのは面白い?)まあ今は大きな銀行でもなんでも潰れる時代だから。われわれはもう、そういう安定感から、勤めてるほうがいいっていうことだったですけどね。われわれの場合は相当に波がありますからね、ほんとはそっちのほうが安定してるとみんな親は思って、そっち行かすために学校まで行かしたんだけども、(笑)どういうわけかみんな、うちのあれがいいって言ってね、戻って来る。

若い時からやらないと伸びが無い
(大学卒では遅くない?)うちも二人居るけども、一人は高校出で来てますけど、やっぱり呑み込みは早いです、若い頃からやったほうが。ま、そこそこ行くけども、われわれの仕事っていうのは、ある程度できればいいもんじゃなくて、それから先の伸びが無いとだめです。結局、人に頼まれたものだけ作っているのが今までわれわれの職人の、注文する人が居て、それを作ってくれっていうことで作るわけですけど、これからはやっぱり自分で、売れる物を考えていかなきゃいけないので、その時に、考え方もそうですけども、技術もそうですし、一歩上いかないと、その業界の中でトップっていうか、上のほうに出られないですよ。それじゃないと意味無いんで、それにはやっぱり若い時からやらないと伸びが無いんですよね。まあまあ当座仕事でやってるけども、やっぱりこう、少ない点だけども、そういう部分が見えてきますよ、この先、出そうだなっていう感じが。ただ依然として年功序列のこういう世界ですからね、あんまり若いからってそれだけに集中して教えることは出来ないですね。そういう点ではかわいそうにはかわいそうですね。

一歩先に進んで行かないと
(デザインは職人が考える?)うちの場合は全部わたしが考えますけどね。ほんとはデザイナーはアクセサリーとか宝石と同じように、別の人がデザイン考えないといけないんですね。われわれが考えてしまうと、もう作ることを考えてデザインしちゃいますから、(作りやすさだけ?)最後の売るところまで考えて作っちゃいますから、駄目なんで、やはりデザイナーと作る人と売る人とまったく別のほうが、いい物が出来るでしょうね。われわれがやっちゃうとどうしても安定したっていうのか、平均的なところに近いので、よっぽど自分に時間があったり、その時になんかおかしく考えていれば、飛び抜けた物を作ることができるでしょうけど、たいがいその枠の中から、そうはみ出すことはできないんですよね。(人は石黒さんの作品だとわかる?)当然のことです。(独自の形がある?)ええ。やはり(同業は)何人も居ますし、お店(みせ=問屋)にも何軒も入ってますから、その中でみなさん同じような物を売ってますので、その中で現実にお店に展示してて売れていくものが注文になるわけですけども、売れ行きのいい物を作ってますんで、形が違う仕事が来ても注文がもらえるということになります。そんなに難しく考えなくてもいいと思うんですけど、ある程度人を使って事業としてやっていくには、一歩先に進んで行かないとなかなか。わたしの場合はもう今でいいんですけど、息子の場合はとにかくわたしを越えなきゃいけないものがあるんで、わたしと同じことやってたんじゃ当然だめなんでっていうことで、別のことをやっているんですがね。

いかに軽く薄く作るか
まあなかなか一般の人がわからないっていう部分があって、われわれが手間をかけた分が品物に反映されてない部分が多いんですよ。っていうことは、その品物を見た人が、これは鋳物のように型に流し込んで作っちゃうのかなって思うわけですよ。ところが実際には一枚の板をこういう形にして、こういう模様をぜんぶ手で打って作るっていうことでしょう? そうなると、これだけ手間がかかったってことを説明しないとわからないわけですよ。いちいち説明するのは、たとえば職人展なんかに出てて実演しながら見てもらえばわかりますけど、並んでる商品を見てそういうことはなかなかわかりませんのでね、そういうことでは無駄なところに力を加えている部分がね・・・。(貴金属は重さが主で、技術まで考えない?)だから持った感じで重いものの方が高いんじゃないかと思いますけどね。逆にわれわれのほうは、いかに軽く薄く作るかっていう方に進んでね、目方つけちゃうならいくらでも出来るっていうものがいっぱいあるんですよ。道具ですから、どうしても軽くしなきゃいけない部分がけっこうありますからね。

三万も四万も出して若い人が買う
(買う人は年配者?)こういう物はそうですね。ただ、最近アクセサリー関係で銀製品がずいぶん出てるんですよ、ほとんど外国の物ですけど。売り方が巧いんですよね、限定販売なんですよね。このデザインで二百とか、それ以上作らないって。当然それは作ったら意味無いんで、もちろん番号打つんですよね。そうすると、普段われわれが作ってる物で、たとえば指輪にしても、ネックレスにしても、せいぜい一万円も出せばいいなと思うようなのが、三万も四万も出して若い人が買うんですよね。それは向こうから入ってくるもんですよね。(限定販売やって見る?)現実に通信販売やなんかみんなやってますよね、テレビなんかでこれ二十個とかなんとかってやってるから、ただ、ほんとにそれだけでやってるのかって見てても思うわけですよ。先着五十名だからって言うけど、実際には百人にだって売るでしょうと。実際にはそうだと思いますよ。前にも通信販売やったけど、一応三十としときましょうとか言うけども、数が入りゃ当然売るに決まってるんですよ。それはもう絶対に売らないんだっていうふうに信用させればね、付加価値が出ますね。

「あられ」がうちのいちばん売り
(表面のつや消しはどうやって?)細かい砂で吹き付けて。傷つけると艶が無くなりますから、金属は。だからピカピカになってる状態に砂とか金属の細かい粒で吹き付けて、こういう風に表面が、梨地(なしじ)というんですけどもね、ええ。表面の仕事がいちばん難しいんですね。全体の形を整えるのはそんなに面倒じゃないんですけど、表面にどんな模様をつけるかによって品物がぜんぜん違っちゃいますんで。あとはほとんどが叩く、槌目といって金槌に模様が付いてましてね、それで打って、その金槌の模様が移るんですが、叩いて模様を付けるわけなんですよね。(細かい出っ張りは?)「あられ」といって、ぜんぶひと粒ひと粒打ち出すんですね。(裏から?)いえ表から、裏のほうが凸んがって、上は逆に凹んでる槌で、ひと粒ひと粒型を打っていくんですよね。この「あられ」がうちのいちばん売りっていうか、あとはもう年配の人だけど、わたしんとこ以外に一軒あるかな、ぐらいですね。その中でも、「あられ」の出し方だとか、いろいろ出来上がりの良さ悪さがあるんで、「あられ」に関してはもうほとんどうちで品物がくるっていうことですね。

金イオンでお酒が変る
純金のぐい呑みだとかお猪口で呑みますと、イオンでお酒が変るということを、銀はそれほどじゃないですけどね。で、金メッキは駄目です、まったくの純のものじゃないと。けっこう金とか銀ってイオンが出ますでしょう? 銀の場合は殺菌力っていうのがすごいんですよ。で、僕の友達で温泉、伊香保に居るんだけど、そこのホテルで、お湯が少ないんで循環させるために銀盤でイオンを発生させてるのがいます。ただ、銀も強力にすればイオンが出るんでしょうけども、金はもう比較的、何もしなくてもイオンが出るらしいんですよ。だから金粉よりも金のぐい呑みでのんだほうが・・・。(石黒さんもそうしてる?)いや。(笑)

八十になっても現役
ほんとに八十になっても現役でやってる方もいらっしゃいますが、ま、そんなに力使うことはそれほど無いですからね。大きなものも、そんなに年配になったら手掛けなければいいんで、小さいものだったら金槌でもそんなに大きいのでなくても出来ますからね。速度も落ちてくるし、いろいろ落ちてくるけども、ある程度年齢いっても出来るんでね、勤めてる人だともう今ね、ほんとに六十そこそこで次にやることを考えなきゃなんないけども、潰しがきけばいいけど、きかなきゃね。われわれの場合はほんとに現役でずっと出来るんでね。そういう点ではね、いいんだけども、なんせこれだけ景気が悪いと、やっぱり首になる。伝統工芸品はそういうのが多いんだけど、贅沢品の部類だから、なかなか景気回復してもわれわれの方まで、すぐは来ないんですよね。

銀製品使う家庭はレベルが上
(やっぱり贅沢品?)まあ実感でいくとね。とくに銀製品使っているいる家庭っていうのはもう相当レベルが上ですよね。金製品っていうのはね、まあ意味合いが違うわけですよ、買う意味がね。ところが銀製品買う人っていうのはもう使うわけですから、贈答品で貰うんじゃなくて、ご自分で買う人は。そういうことではなかなかね、使う家庭が多くないですよね。かろうじて今は金製品でなんとかなっていますが。

本職は銀?
もちろんそれはそうですよ! もう今は金がこんなに安くなってるけども、続くわけもないし、たまたまちょっと長く金製品が出てるんで錯覚して、これで行けるんだと思ってる人けっこう居るけど、やはり銀でやって行かなかったら、とてもじゃないけども息切れしちゃいますよ。さっき言ったとおり材料が高いですから、金製品の場合は。在庫なんかも持てないし、年中もう注文来てすぐ納めなきゃなんない、追っかけられてる状態でしょう? そういうことで、銀でやってかないと駄目ですね。

どこでもどうしょうもない注文が来る
金は宗教関係が多いんですよ。この金の家(うち)はミニチュアですが、教祖の生まれた家なんですけどね、この五倍ぐらいのを信者さんが誕生日に奉納しようっていうってことで、何人かの人で奉納したんです。今お金があるとこはぜんぶ宗教です。うちあたりも年に何回か来るとこはぜんぶ宗教関係、そういうとこじゃないと今仕事が動かないんですね。まあ大きいものもけっこうやってますけどね。金と銀のバスタブ、これは小牧のラッキー健康ランドの大きなドームの中にお風呂が六つぐらいあんのかな? そのど真ん中にね、大理石の上にガラス張りになって置いてあります。両方とも中に入るのにお金を取って、写真を撮って、男性のほうは純金ですが、女性のほうは純銀なんだけど、ま同じような値段にしようってことで、まわりへ全部宝石をちりばめましてね。もう十五年ぐらい前かな? うちは業界では人が居るほうなんで、ある程度人が居ないと、そういう注文が来ても一人や二人じゃとても出来ないですから、そういうどこでもどうしょうもないやつがけっこう来るんですよ。そういうのが年間に一、二件あるんでね、そういうことやるって面白いことは面白い、普段の仕事以外にね。でも、こういう仕事やってるって、ほかの伝統工芸もそうだけども、知れ渡ってないっていうかね、そんなのがあるのかって色んなところで言われるんで、いま情報の時代だから、利用して宣伝してやるっていうのがベストだと思うんですけどね。(ほかには?)皇室関係もあります。直接やった仕事ではないですけどね。

これには何も毒物がありませんよ
銀は黒くなるでしょう? これは悪い物がくっついて黒くなるんですよね。こういうとこへ置いておいて黒くなるのは硫黄分がついて黒くなるわけですけど、全部に反応するわけじゃないけど、毒物に対して、とくに硫黄系の毒物に反応しますから、お客さんもてなすのに外国は銀製品を使うっていうのは、日本の場合は毒見がありますでしょう? 外国はそれが無いので、食器だとかスプーンだとか、銀を使って、それで出して、これには何も毒物がありませんよってことで、銀器を敬意を表するということで使うってことが一つあったみたいです。あとは、銀製品は黒くなりますから手入れが大変なので、銀製品を使うってことは、その手入れをするためのメイドさんを雇うということで、それだけ生活も上なんだよっていうステータスですよね。それと長持ちすることで代々使えるっていうことで、とくにイギリスなんかの場合はほどんどデザイン変えませんからね、お祖父さんの代に無くしちゃったものが、孫の代に買い求めても、十二本揃ってるのが無くなることはなくて同じ物がまたできるってことで、それだけ安心感があるっていうことが、信頼を持って使えるってことですよ。次から次へ手渡して行けるっていうことで。まあ、なかなか日本の場合はそういうのが無くて、やっぱり新しいものがいいっていうことになって、デザインがコロコロ変っちゃうんで定着をしない部分もあるのかなぁと思いますよね。(銀製品は代々伝わるから良いので、成金で買ってもだめ?)そういうことですよね。だから銀食器なんかでも、傷がついて、なまじっかきれいに修理した時にく、返してクレームがついたことがありますよ。この傷は孫がなんかのときにやったんだとかで、その大事にしてる細かい傷をきれいにしてしまったのがまずかったんですね。

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